2017年1月20日 (金)

手術患者における急性腎傷害、慢性腎臓病および術後心血管系合併症

Ozrazgat-Baslanti T, Thottakkara P, Huber M, Berg K, Gravenstein N, Tighe P, Lipori G, Segal MS, Hobson C, Bihorac A: Acute and Chronic Kidney Disease and Cardiovascular Mortality After Major Surgery. Annals of surgery 2016, 264:987-996.

米国の麻酔科医がまとめたretrospective studyで、10年間約5万症例を対象として術前CKD、術前ESRD、術前腎機能正常患者の術後AKI、術前CKD患者の術後AKIが心血管系合併症に及ぼす影響を検討しています。対象患者の39%で術後AKIが発生しています。予後に関してはAKI発生患者ではESRDへ進行するかどうか、とは無関係に心血管系合併症の発生リスクが増加しており、リスクが4倍高いことが示されています。特に65歳以上の高齢者でこれらの傾向が著明であると記載されています。

2017年1月19日 (木)

ARDS患者の予後に及ぼす因子のうち潜在的に修正可能なものの解析(LUNG SAFE study)

Laffey JG, Bellani G, Pham T, Fan E, Madotto F, Bajwa EK, Brochard L, Clarkson K, Esteban A, Gattinoni L, et al: Potentially modifiable factors contributing to outcome from acute respiratory distress syndrome: the LUNG SAFE study. Intensive care medicine 2016, 42:1865-1876.

2016年にJAMAに掲載された観察研究(LUNG SAFE study)の2次解析で、予後に及ぼす患者因子および人工呼吸設定を評価しています。予後不良のリスクとなる患者因子としては高齢、血液腫瘍を含む悪性腫瘍、肝不全および肺以外のSOFA score増加が挙げられ、ARDSが肺病変に由来するかどうかは独立因子ではありませんでした。設定に関しては低PEEP、高peak圧、高plateau圧、高駆動圧および呼吸数増加であり、一回換気量は独立因子ではありませんでした。

2017年1月17日 (火)

非心臓手術における術前脈圧と術後腎傷害、死亡の関連

Oprea AD, Lombard FW, Liu WW, White WD, Karhausen JA, Li YJ, Miller TE, Aronson S, Gan TJ, Fontes ML, Kertai MD: Baseline Pulse Pressure, Acute Kidney Injury, and Mortality After Noncardiac Surgery. Anesth Analg 2016; 123: 1480-1489

米国の研究者が行ったretrospective studyで、麻酔導入前の脈圧と術後AKI発生リスクおよび30日死亡リスクの関連を検討しています。心臓外科手術では脈圧増加が術後合併症発生の独立したリスクであることが示されているようです。約9千件の非心臓手術患者を対象として検討した結果、AKI発生頻度および30日死亡率はそれぞれ19.8%、1.14%で、脈圧増加がAKI発生の独立したリスク因子であることが示されています。一方でAKI発生は30日死亡のリスク因子ですが、脈圧増加とAKIステージあるいは30日死亡の関連は有意ではありませんでした。

2017年1月16日 (月)

血圧低下、BIS値低下に対するアラームが術後死亡率に及ぼす影響

McCormick PJ, Levin MA, Lin HM, Sessler DI, Reich DL: Effectiveness of an Electronic Alert for Hypotension and Low Bispectral Index on 90-day Postoperative Mortality: A Prospective, Randomized Trial. Anesthesiology 2016, 125:1113-1120.

米国で行われたsingle center RCTで、約1万9千症例を対象として、MAP<75mmHg、BIS<45のdouble lowに対して警告を発するAIMSを用いることによって90日死亡率が低下するかどうかを検証しています。結果として警告によって麻酔時間あたりdouble low発生頻度が3.9回から3.5回に低下することが示されましたが、90日死亡率には群間差が認められませんでした。しかしdouble low累積時間が60分を超えた症例では死亡リスクが2倍に増加することが示されています。

2017年1月13日 (金)

腹部大動脈置換術における硬膜外ブロック併用全身麻酔と全身麻酔の比較

Bardia A, Sood A, Mahmood F, Orhurhu V, Mueller A, Montealegre-Gallegos M, Shnider MR, Ultee KH, Schermerhorn ML, Matyal R: Combined Epidural-General Anesthesia vs General Anesthesia Alone for Elective Abdominal Aortic Aneurysm Repair. JAMA surgery 2016, 151:1116-1123.

米国の研究者がまとめたretrospective studyで、2003年から2011年までに行われた待機的腹部大動脈置換術1540症例を対象として、硬膜外ブロック併用が長期予後に及ぼす影響を検討しています。対象症例のうち64%で硬膜外ブロックが施行され、硬膜外ブロック併用群では腸管虚血、呼吸器合併症、血液浄化を必要とする腎傷害の頻度が有意に低下し、結果として長期予後も有意に改善することが示されています。結論では、待機的大動脈置換術の患者では適切な患者選択のうえで硬膜外ブロックを併用することを推奨しています。

2017年1月12日 (木)

院外心停止蘇生後のAfと体温管理

Thomsen JH, Hassager C, Erlinge D, Nielsen N, Horn J, Hovdenes J, Bro-Jeppesen J, Wanscher M, Pehrson S, Kober L, Kjaergaard J: Atrial Fibrillation Following Out-of-Hospital Cardiac Arrest and Targeted Temperature Management-Are We Giving It the Attention it Deserves? Critical care medicine 2016, 44:2215-2222.

2013年にN Engl J Medに掲載されたTTM trialの2次解析で、院外心停止患者において蘇生後2日目までのAfの原因および予後への影響を検討した報告です。蘇生当日および翌日のAf発生頻度はそれぞれ15%、11%で年齢、心停止発生前の合併症が独立したリスク因子であり、炎症の程度、心機能、心血管系作動薬とは有意な関連が認められませんでした。Af発生患者は蘇生後180日までの予後が有意に低いことが示されており、蘇生後のAfに対する配慮が必要と考察されています。

2017年1月10日 (火)

長時間作用性麻薬によるPCAは術後低酸素血症と関連しない

Belcher AW, Khanna AK, Leung S, Naylor AJ, Hutcherson MT, Nguyen BM, Makarova N, Sessler DI, Devereaux PJ, Saager L: Long-Acting Patient-Controlled Opioids Are Not Associated With More Postoperative Hypoxemia Than Short-Acting Patient-Controlled Opioids After Noncardiac Surgery: A Cohort Analysis. Anesthesia and analgesia 2016, 123:1471-1479.

2012年にJAMAに掲載されたVISION studyの2次解析で、ivPCAに用いる麻薬の作用時間が術後の低酸素血症と関連があるかどうかを検討しています。対象となった191症例のうちfentanylを用いた75症例とmorphineまたはhydromorphoneを用いた116症例で術後48時間までのSpO2<95%の発生リスクを比較しています。両群ともほぼ75%の症例でSpO2<95%が10分以上持続、56%の症例でSpO2<95%が20分以上持続する事象が認められており、両群間に差は認められませんでした。ivPCAの薬剤について長時間作用性opioidの使用は術後低酸素血症のリスクを増加させないと結論されています。

2017年1月 6日 (金)

両側そけいヘルニア根治術における局所麻酔薬へのdexmethasone添加が回復に及ぼす影響

Sakamoto B, Harker G, Eppstein AC, Gwirtz K: Efficacy of Local Anesthetic With Dexamethasone on the Quality of Recovery Following Total Extraperitoneal Bilateral Inguinal Hernia Repair: A Randomized Clinical Trial. JAMA surgery 2016, 151:1108-1114.

米国の麻酔科医による報告で、腹膜外approachによる日帰り鼠径ヘルニア根治術75症例を対象とした術後鎮痛に関するRCTです。比較対象はdexamethasone添加bupivacaineによる局所浸潤麻酔、dexamethasone添加bupivacaineによるTAP block、全身麻酔のみの対照群、の3群で、dexamethasoneの有無を直接比較した研究ではありません。疼痛に関しては差がありませんでしたが、主要評価項目である 術後QoR-40 scoreは局所麻酔を併用した2群で対照群よりも良好であり、局所麻酔併用は有効であると結論されています。局所浸潤とTAP blockの間には差がなさそうですが、ほとんど考察されていません。

2017年1月 5日 (木)

重症患者における乳酸リンゲル液投与は死亡率および急性腎傷害を減少させる

Zampieri FG, Ranzani OT, Azevedo LC, Martins ID, Kellum JA, Liborio AB: Lactated Ringer Is Associated With Reduced Mortality and Less Acute Kidney Injury in Critically Ill Patients: A Retrospective Cohort Analysis. Critical care medicine 2016, 44:2163-2170.

米国の研究者がまとめたretrospective studyで、ICU患者約1万症例を対象として入室から48時間までの輸液の組成と急性期AKI発生頻度および90日死亡率の関係を検討しています。検討期間の輸液の約50%に5% glucoseが用いられている点が特徴となっています。総輸液量が多い症例において乳酸リンゲルの割合が高いことはAKI発生頻度および死亡率を低下させることが示されています。一方、Cl負荷量についてはAKI発生頻度および死亡率との関連は認められませんでした。

2016年12月27日 (火)

ARDS患者における高レベルPEEPが酸素化および酸素供給に及ぼす影響

Chikhani M, Das A, Haque M, Wang W, Bates DG, Hardman JG: High PEEP in acute respiratory distress syndrome: quantitative evaluation between improved arterial oxygenation and decreased oxygen delivery. British journal of anaesthesia 2016, 117:650-658.

英国の研究者が行ったsimulationで、PEEPを0から20cmH2Oまで変化させた際の酸素化および酸素供給に及ぼす影響を評価しています。今回使用したsimulation modelは従来から著者らが用いていた肺胞のsimulationに心血管系の要素を加えたものと記載されています。PEEP titrationによって酸素化は向上しますが、心拍出量低下によって相殺され、酸素供給は減少することが示されています。VILIの原因の一つであるlung strainは肺胞のrecruitmentが生じた段階で低下することが明らかになっています。

2016年12月26日 (月)

人工関節手術における麻酔方法が術後死亡率に及ぼす影響

Perlas A, Chan VW, Beattie S: Anesthesia Technique and Mortality after Total Hip or Knee Arthroplasty: A Retrospective, Propensity Score-matched Cohort Study. Anesthesiology 2016, 125:724-731.

今回は10月号の論文で紹介できていなかったものを取り上げます。

カナダの施設におけるretrospective studyで、2003年から2014年の間に人工股関節置換または人工膝関節置換を受けた患者約1万1千症例を対象として、全身麻酔と脊髄くも膜下ブロックで死亡率、合併症発生率、術中大量出血、入院期間などを比較しています。該当施設では経時的に脊髄くも膜下ブロックの頻度が増加しており、2014年については91%の症例が脊髄くも膜下ブロックで施行されているようです。傾向スコアmatchした約2千症例で比較したところ、術後死亡率、術中大量出血、入院期間に関して脊髄くも膜下ブロック群の方が成績が良好であったことが示されています。

2016年12月22日 (木)

敗血症性ショック患者における初期蘇生後の輸液制限(CLASSIC trial)

Hjortrup PB, Haase N, Bundgaard H, Thomsen SL, Winding R, Pettila V, Aaen A, Lodahl D, Berthelsen RE, Christensen H, et al: Restricting volumes of resuscitation fluid in adults with septic shock after initial management: the CLASSIC randomised, parallel-group, multicentre feasibility trial. Intensive care medicine 2016, 42:1695-1705.

デンマークおよびフィンランドで行われた多施設RCTで、初期蘇生が完了した敗血症性ショック患者153症例を対象として制限的輸液戦略と従来の輸液戦略を比較しています。輸液製剤としては晶質液のみが使用されており、制限的輸液戦略軍では循環不全を示す兆候が存在する場合のみ輸液負荷を行うことになっています。主要評価項目は輸液量の相違であり、予後に関しては2次評価項目となっています。結果としてICU入室5日まで両群の輸液量には有意差があり、制限的輸液戦略群でAKI発生頻度が有意に低下していることが示されています。

2016年12月20日 (火)

新生児乳児心臓手術患者における腎血流、酸素代謝の非侵襲的評価と術後AKI発症の予測

Neunhoeffer F, Wiest M, Sandner K, Renk H, Heimberg E, Haller C, Kumpf M, Schlensak C, Hofbeck M: Non-invasive measurement of renal perfusion and oxygen metabolism to predict postoperative acute kidney injury in neonates and infants after cardiopulmonary bypass surgery. British journal of anaesthesia 2016, 117:623-634.

ドイツの研究者が行ったprospective studyで、先天性心疾患に対して根治術あるいは姑息手術を受ける50症例を対象として術後24時間の時点における腎血流、腎組織酸素代謝の指標と術後AKIの関連を検討しています。腎血流の評価にはDopplerによる腎血管抵抗とNIRSによる腎組織酸素飽和度が用いられています。術後AKIは根治術群、姑息術群でそれぞれ45%, 32%の症例において発症し、AKI発症群では腎組織酸素飽和度が低値であることが示されています。一方、腎血管抵抗、腎組織血流とAKI発症については根治術群、姑息術群で異なる関係があることが示されており、この理由については明らかになっていません。

2016年12月19日 (月)

高齢術後患者に対する低用量dexmedetomidine投与は睡眠の質を改善する

Wu XH, Cui F, Zhang C, Meng ZT, Wang DX, Ma J, Wang GF, Zhu SN, Ma D: Low-dose Dexmedetomidine Improves Sleep Quality Pattern in Elderly Patients after Noncardiac Surgery in the Intensive Care Unit: A Pilot Randomized Controlled Trial. Anesthesiology 2016, 125:979-991.

中国で行われたRCTで、非挿管の術後患者61症例を対象として、低用量dexmedetomidineが主観的およびEEGをもちいた客観的な睡眠の質に及ぼす影響をplaceboと比較しています。いずれの評価項目に関してもdexmedetomidine投与群で睡眠の質が良好であったことが示されています。一方、せん妄の発生率、入院期間などには差が認められず、dexmedetomidine投与群において低血圧の頻度が増加していることが示されています。

2016年12月16日 (金)

脳梗塞に対する血管内血栓回収術症例における鎮静と全身麻酔が神経学的予後に及ぼす影響の比較

Schonenberger S, Uhlmann L, Hacke W, Schieber S, Mundiyanapurath S, Purrucker JC, Nagel S, Klose C, Pfaff J, Bendszus M, et al: Effect of Conscious Sedation vs General Anesthesia on Early Neurological Improvement Among Patients With Ischemic Stroke Undergoing Endovascular Thrombectomy: A Randomized Clinical Trial. Jama 2016, 316:1986-1996.

ドイツで行われた単一施設RCTで、脳梗塞に対して血管内治療を行う150症例を対象として非挿管の鎮静と全身麻酔で24時間後の神経学的所見の改善度を比較した報告です。約10%の症例で処置中に鎮静から全身麻酔への変更が行われています。鎮静群の利点は治療開始までの時間が短く、肺炎の頻度が少ない点ですが、全身麻酔群では交絡因子を補正しない状況で長期予後が良好であることが示されています。主要評価項目に関しては非挿管鎮静と全身麻酔の間に有意差は示されておらず、これまでのretrospective studyで示されていた非挿管鎮静の優位性に対しては否定的な結論となっています。

2016年12月15日 (木)

敗血症性ショック患者における血漿angiopoietin-2濃度増加は予後不良の指標である

Fisher J, Douglas JJ, Linder A, Boyd JH, Walley KR, Russell JA: Elevated Plasma Angiopoietin-2 Levels Are Associated With Fluid Overload, Organ Dysfunction, and Mortality in Human Septic Shock. Critical care medicine 2016, 44:2018-2027.

2008年にN Engl J Medに掲載されたVASST studyのsubanalysisで、angiopoietin-2(Ang-2)濃度と水分過剰、臓器障害および死亡率の関連を検討しています。angiopoietin-2は血管内皮細胞から放出される炎症性mediatorで、血管透過性昂進に関与していると考えられています。約300症例を対象として検討した結果、Ang-2濃度が上昇している症例では肝不全、凝固障害および腎傷害が増悪するとともに水分過剰、lactate増加が生じていることが示されています。また、Ang-2濃度が高い症例では死亡率も増加していることが示されています。

2016年12月13日 (火)

人工膝関節置換術術後の疼痛管理、リハビリテーションの最適化

Choi S, O'Hare T, Gollish J, Paul JE, Kreder H, Thorpe KE, Katz JD, Mamdani M, Moisiuk P, McCartney CJ: Optimizing Pain and Rehabilitation After Knee Arthroplasty: A Two-Center, Randomized Trial. Anesthesia and analgesia 2016, 123:1316-1324.

カナダの2施設で行われたRCTで、人工膝関節置換術を受ける患者120症例を対象として、single shot FNB、continuous FNBおよびlocal infiltrationが2PODにおけるリハビリテーション施行時の疼痛scoreに及ぼす影響を比較しています。術中はSAB+sedation、術後はacetaminophen, celecoxibを含むmultimodal analgesiaが適応されています。結果として3群間に有意な差は認められませんでしたが、continuous FNBとlocal infiltrationが有利な傾向が認められています。また4ヶ月後の疼痛評価の結果は神経ブロックを含む多角的鎮痛法の適用によって慢性疼痛が減少する可能性を示唆しています。

2016年12月12日 (月)

赤血球濃厚液へのNO添加は輸血に伴う肺高血圧症を予防する

Muenster S, Beloiartsev A, Yu B, Du E, Abidi S, Dao M, Fabry G, Graw JA, Wepler M, Malhotra R, et al: Exposure of Stored Packed Erythrocytes to Nitric Oxide Prevents Transfusion-associated Pulmonary Hypertension. Anesthesiology 2016, 125:952-963.

米国の研究者が行ったヒツジを用いた動物実験で、長期保存された赤血球濃厚液投与による肺動脈圧上昇の予防手段としてNO投与の有用性を検討しています。本研究の背景として米国では赤血球濃厚液は採血後42日までの使用が認められている点が挙げられます。投与前にNOガス添加あるいはNO donor添加によって投与後の肺動脈圧上昇が防止されるとともに輸血した赤血球の変形能の低下が抑制されることが示されています。機序としてNO投与により輸血中のHbがmethohemoglobinに変化することでNOを消去する作用が消失することが考察されています。

2016年12月 9日 (金)

小児院内心停止症例における気管挿管と生存率

Andersen LW, Raymond TT, Berg RA, Nadkarni VM, Grossestreuer AV, Kurth T, Donnino MW: Association Between Tracheal Intubation During Pediatric In-Hospital Cardiac Arrest and Survival. Jama 2016, 316:1786-1797.

米国の大規模databaseを用いたretrospective studyで、18歳以下の院内心停止患者約2300症例を対象として心肺蘇生中の気管挿管と予後の関係を評価しています。対象症例のうち気管挿管が行われたのは68%で、気管挿管群では生存退院率が有意に低いことが示されています。一方、自己心拍再開率、神経学的予後に関しては有意差が認められませんでした。結果として積極的な気管挿管の施行は推奨できないと結論されています。

2016年12月 8日 (木)

ICUにおける処置に伴う疼痛の記憶とICU退室後の障害

Puntillo KA, Max A, Chaize M, Chanques G, Azoulay E: Patient Recollection of ICU Procedural Pain and Post ICU Burden: The Memory Study. Critical care medicine 2016, 44:1988-1995.

2014年にAm J Respir Crit Care Medに掲載されたEuropean studyのfollow-upで、ICU退室後に電話でinterviewが行えた236症例においてICU処置に伴う疼痛の記憶に関するintensityとdistressを評価しています。実際にICU処置に伴う疼痛を記憶していた症例は全体の24%でしたが、これらの症例ではICU在室中の疼痛評価よりも退室後の疼痛評価の方が有意に高くなっています。14%の症例ではICU入室を契機として退室後も持続する慢性疼痛が生じており、これらの症例ではICUにおける処置に伴う疼痛スコアが有意に高値をとっていることが示されています。

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過去の記事

近況報告

  • 2017年
    10年目になりました。引き続きよろしくお願いします。
  • 臨床麻酔学会@高知
    臨床麻酔学会でのシンポジウムおよび教育講演に多数ご参加頂きありがとうございました。
  • 著書出版
    稲田英一先生監修の新麻酔科研修の素朴な疑問に答えます、という書籍が出版されました。管理人は輸液に関する項目を分担執筆しています。
  • 著書刊行
    稲田英一先生の監修による麻酔科クリニカルクエスチョン101という書籍が刊行されました(診断と治療社)。管理人は輸液の指標、尿量減少時の鑑別診断という項を執筆しました。
  • 日本麻酔科学会
    金曜日朝のリフレッシャーコースおよび土曜日のランチョンセミナーに多数ご参加いただきありがとうございます。
  • Journal of Intensive Care
    本年もJournal of intensive careのreviewer of the yearに選んで頂きました。
  • 第31回体液・代謝管理研究会
    体液・代謝管理研究会が無事終了いたしました。ご参加頂いた先生方、ありがとうございました。
  • 2016年
    9年目になりました。本年も宜しくお願いいたします。
  • 臨床麻酔学会教育講演
    10/21(水)9:30amから第4会場での教育講演「侵襲と血液凝固反応」にご来場いただいた先生方、ありがとうございました。
  • 心臓血管麻酔学会ランチョンセミナー
    心臓血管麻酔学会最終日のランチョンセミナーに多数ご参加頂きありがとうございます。
  • 著書刊行
    メディカルサイエンスインターナショナルから循環器急性期診療という書籍が刊行されます。管理人は心拍出量モニタの項を執筆しました。
  • 日本麻酔科学会共催セミナー
    日本麻酔科学会2日目の共催セミナー「人工呼吸中のグラフィックモニタと肺胞リクルートメント手技」に多数ご来場頂きありがとうございました。
  • 著書刊行
    中山書店から刊行された周術期の薬物使用法という書籍で乳酸リンゲル液とHES製剤の稿を分担執筆しました。
  • 著書出版
    管理人が体液・代謝管理の項目を執筆した麻酔科学文献レビュー2015-2016という書籍が学研メディカル秀潤社から発売になりました。
  • 集中治療専門医テキスト第2版
    上記がCD-ROMとして発売になりました。管理人は循環モニタリングの項を執筆しました。
  • reviewers of the year
    Journal of Intensive Careの2014年reviewer of the yearに入れていただきました。
  • 論文掲載
    J Anesthのvolume 29, issue 1に右室拡張末期容量と輸液反応性に関する共著論文が掲載されました。
  • 2015年
    8年目になりました。引き続き宜しくお願いいたします。
  • 臨床麻酔学会
    臨床麻酔学会で11/2午前中の筋弛緩に関するシンポジウムと11/3午前中の循環管理に関するシンポジウムに多数ご参加頂きありがとうございました。
  • 論文掲載
    J Anesthのvolume 28, issue 3に非侵襲的hemoglobin測定装置に関する共著論文が掲載されました。
  • 著書刊行
    メディカルサイエンスインターナショナルから発行された症例で学ぶ周術期の輸液管理という書籍(松永明先生編集)で症例検討1: 結腸癌手術という章を執筆させて頂きました。
  • 日本麻酔科学会@横浜
    日本麻酔科学会学術集会でのリフレッシャーコース、ランチョンセミナーにご来場頂いた読者の皆様、ありがとうございます。
  • 著書刊行
    吸入麻酔薬の肝毒性と腎毒性に関する章を執筆した吸入麻酔(克誠堂出版、山陰先生、平田先生編)という書籍が5月に刊行されました。
  • 論文掲載
    Journal of Anesthesiaのvolume 2にgoal-directed fluid managementに関するobservational studyの結果が掲載されました。
  • 集中治療医学会共催セミナー
    2/28(金)の非観血的血圧測定に関するランチョンセミナーに多数ご参加いただき、ありがとうございました。
  • 論文掲載
    麻酔の2014年2月号にHES 130/0.4(ボルベン)の総説が掲載されました。
  • 体液代謝管理研究会@名古屋
    1/25開催の体液代謝管理研究会に多数のご参加を頂きました。ありがとうございます。 2016年の体液代謝管理研究会の開催を仰せつかりました。宜しくお願いいたします。
  • 2014年
    7年目になりました。引き続きよろしくお願い申し上げます。
  • 臨床麻酔学会
    臨床麻酔学会で、大量出血時の膠質液の適正使用と高リスク患者の輸液管理について発表させていただきました。ご来場頂いた先生方ありがとうございます。
  • 論文掲載
    Anesthesia and Analgesiaの8月号に東邦大学大森病院、日本大学、東京女子医大、慶應大学の先生方と協同で行ったsugammadexの論文が掲載されました。
  • 日本麻酔科学会会長企画
    5/25(土)の11:00amから行われるInternational sessionでCurrent condition of neuromuscular block management in Japan.というtitleで発表させて頂きました。多数のご来場ありがとうございました。
  • 体液代謝管理研究会symposium
    1/26に上記研究会シンポジウムで「動的指標に基づいた輸液管理」に関して発表させて頂きました。ご参加頂いた先生方ありがとうございます。
  • 6年目になりました
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